海の日の月曜日、みなとみらいに展示されている日本最大級の帆船『日本丸』の総帆展帆(そうはんてんぱん。すべての帆をひろげること)が行われたので娘と一緒に見学に行ってきました。
きっかけは娘の「お船がみたい」の一言から。
フェリーや連絡船への乗船経験はあるので、はて?と思って話を聞いたら、絵本で帆船を見たから実物が見たい、とのこと。なるほど、ヨットやウィンドサーフィンは海に行くたび目にできますが、大型帆船は見る機会がほとんどありません。
日本丸(にほんまる。にっぽん丸は別の船)とは航海練習船(船乗り育成のために海上での訓練をするための船)として造船された帆船。1930年に造船され、二代目日本丸へ現役の座を譲るまでの50年強を練習船として、または戦後の抑留者引き揚げ船として活躍しました。
神奈川県横浜市にあった三菱重工業横浜造船所が巨大商業施設“みなとみらい”に再開発されると時を同じくして日本丸は現役を引退。その後、みなとみらいにある“日本丸メモリアルパーク”に展示され今に至ります。
日本丸の総帆展帆は年12回行われていますが、この日は海の日ということもあり、総帆展帆のほかに満船飾( お祝いとして国際信号旗を掲揚すること )と登檣礼が行われるというスペシャルデーでした。
登檣礼(とうしょうれい、英: Manning the yards)とは、帆船の出航時に船員を帆桁などに配置し、見送りに来た来客に対する謝礼を行うもの。帆船において最高の礼とされる。
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帆を張るのは登録ボランティアさんによる作業。
約40mのマストにするすると登り、帆桁に渡って帆をまとめている紐をほどいていきます。日本丸には補助動力としてディーゼルエンジンが搭載されていますが、基本的には風力だけで走ります。天候や風向き、昼・夜のタイミングで帆の揚げ降ろし作業は必須で、すべて人力で行われます。
ドック内に係留された状態なので船にはほとんど揺れがない状態ですが、海上でこの作業を行うのかと思うと高所恐怖症の私は想像するだけで足が震えます。
帆の固定を外したら作業員は甲板に降り、動滑車を多用した引き綱をつかってわっせーわっせーと帆を広げていきます。いやいや、大変な作業です。
すべての帆を広げた日本丸を見上げると、圧倒的な力強さと優美さが共存する素晴らしい光景に息をのみます。総帆展帆、満船飾、登檣礼すべてあわせて所要時間は約1時間。
日本丸の元船長さんによるお話を聞きながら、椅子に座って作業の様子を見学できます。このお話がまた大変興味深く、楽しいです。
6歳児は途中で何度か飽きて持参した本を読んでいましたが、最も大きな帆が張られるシーンなどは興奮して見つめていました。
展帆作業完了後は船内を見学。ぐるっと見学コースを回って約40分程度。
このあと、みなとみらいでランチ&ショッピングをして帰りました。未就学児連れにはちょうどいいボリュームのお出かけでした。お近くの方はぜひ。
注意点としては、屋根のない場所での見学になるので夏は帽子必須。また途中で子供が退屈する可能性大なので本など退屈しのぎを持参したほうがよさそうです。トイレは横浜みなと博物館のものを借りられます。
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