公文から受けた影響を払拭するためにしたこと・参考図書

年中の秋に公文をはじめ、3か月であっという間に退会したという話を書きました。

前の記事にも書きましたが、公文式教室に通って良かったと思うこともある一方、娘にとって良くないなと思った点がありました。このときの悪い癖から逃れるのが結構大変で、1年以上経ってようやく(悪)影響が払拭できた(と、思う)ので、今回はそのことを記事にしたいと思います。

公文式教室に通って良くなかったと思う点

娘の様子を見ていて、公文式の勉強をしたことで特に気になったのは以下の2点でした。

  • 数字を「ものの量」として認識できない
  • 問題文を読まなかったり、何を問われているか?を考えなくなった

数字を「モノの量」として認識できない

公文式を始める前から当然「リンゴが1個」「お友達が3人」といった数の概念は身についていたのですが、公文式教室で計算式のシャワーを浴びている間に、 50+8の計算は答えられるのに50と5のどちらが大きいかがわからない(!)というように、 数字はモノの数(かず)/量を表すという概念をすっかりなくしてしまいました。びっくり。

数字も読めるし書ける、繰り上がりのある計算もできるのになぜ?と思いましたが、おそらく娘の頭の中では数字が記号化されてしまったのだと思います。

公文式の影響としてこの点が最も深刻な問題だったので、日常生活の中で数あそびクイズを出して数の概念は植えつけつつも、算数ドリルなどは一切やらせないで数字・数式を意識させないことにしました。使ったのはいわゆる算数セット。

算数セット

おはじきを使って実際の数と数字が表す数を紐づけさせます。黄色い麻雀パイのようなものは数の合成を教えるのに便利。小学校入学時のお名前つけ地獄の代名詞のようなこやつら、長い歴史を誇るだけあり、なかなか使い勝手が良かったです。

また、数遊びクイズは、例えば「足して10になる数の組み合わせはいくつある?」や、「ふたりで半分こにできない数は?」「2が3つあったらいくつ?」などを保育園帰りの自転車の上で出して遊びました。

問題文を読まなかったり、何を問われているか?を考えない

これは特に算数の計算問題に顕著で、「5+3」や「2+7」といった式が出てくると反射的に計算して問題を解いた気になってしまうのです。実際は下の写真のような問題だったとしても、です。

足し算の問題
Z会の教材

計算したあとに問題を読んで正しく線で結ぶならまだセーフですが、当然ながら計算式の答えを出したらそれで満足してしまうのが問題でした。

公文はタイムトライアル方式で問題文を悠長に読んでいる時間がないので「問題文を読まなくなる」というのは自然の流れのように思います。もっと単元が進めば公文式の勉強であっても当然問題文を読む必要が出てくるのでしょうが、四則演算をしているうちは脊髄反射のように「数式を見れば計算する」癖がつくんだろうな。

我が家では問題文をいちいち声に出して読ませるを徹底することで改善していきました。

公文式教室をやめて1年後

公文式教室をやめた年中2月の時点、娘は国語は小学校2年生レベル、算数は繰り上がりのある足し算まで進んでいました。先生におだてられ、親として嬉しくなかったといえば嘘になります。
ただ、公文式をやめてからお勉強らしいお勉強はさせなかったにも関わらず、その1年後(年長2月)には桁の概念(十の位、百の位、千の位など)も繰り下がりのある引き算も勝手にできるようになっていたので、先取り学習の効率の悪さに驚きました。

だって、年中児に桁の概念を教えるの大変でしたもん!
当時は4000を「よんひゃくじゅう」などと読んで、桁が理解できてきませんでしたが、今では万までは概念含めて間違えなくなりました。

学習する本人に「もっと知りたい!」という気持ちがある場合を除いて、親が尻を叩いて先取り学習させるのは時間と労力のコストが多くかかると思って間違いないと思います。
そのコストを費やしてでも、学習期以前に四則演算や漢字をマスターさせるかどうか?
考えた結果、私は「(親が尻を叩いて)先取り学習させるのは無意味」という結論に達し、以来、本人の興味のむくままに任せることにしました。

役に立った本

先取り学習をしない代わりに、興味を持った時に手に取れるように、学習ドリルや図鑑、本類はわりと豊富に用意するようにしています。中でも娘の食いつきがよかった本はこちら。

STEM本

STEM(Science(科学)、Technology(技術)、Engineering (工学)、Mathematics(算数・数学))本の先駆けになったこのシリーズ。対象年齢は小学校1年生から4年生くらいですが、幼児でも楽しめる実験も載っているので、娘は時々引っ張り出してきては眺めています。
ただ、カラフルで挿絵も多く楽しいですが、説明が全体的に足りない気も。適宜親のフォローも必要です。

国語辞典

言葉の意味だけでなく、漢字の書き順や小学校で習う漢字の一覧表が付属していて役立ちます。文字の大きなワイド版もありますが、我が家は通常版をチョイス。

番外編:お金に慣れる

小学校に入る前までに済ませておきたいお金の練習。このドリルは紙製のお金もついていて、遊び感覚で楽しめるのが良かったです。

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